[読書記録] アラビア科学の話

アラビア科学の話 (岩波新書 青版 G-60)

  • 著者 矢島 祐利
  • 出版日 1965-02-20
  • ISBN 400416060X
  • 新書 220ページ
  • 出版社 岩波書店

アラビア科学についての歴史や人物についての本。50年ぐらい前(1967年)に出版された本。だいぶ古い。

知った

  • そもそもイスラーム世界でギリシャから輸入して色々研究されていたのは知らなかった (数学がよく研究されていたことは知っていた)
  • p3 「アラビア語がこの様に重要な役割を持つのは、それが『コーラン』のかかれている言語だから」「少し極端な言い方をすれば、『コーラン』より前にアラビア語で書かれた本は丸で存在しなかった」
    • コーラン (クルアーン) がアラビア語の広まりにそこまで重要だったとは理解してなかった。多少誇張がありそうだけど。
  • p9 アルコールとかアルカリとか、いくらかの化学用語がアラビア語由来である。
    • ギリシャ語かラテン語だと思ってた。
    • あとアラビア数字とかも名前のとおりアラビア経由 (元々はインドといわれているらしい)
  • p115 「中世の学問は学芸七科が基礎科目とされた。・・・基礎中の基礎である三科すなわち論理と文法と修辞・・・アラビアでもこれらの科目は大切と考えられた。」
    • 日本の基礎教育って"論理"がずっぽり抜けてるあたりダメだよね。俺が忘れてるだけかな。(それっぽいもので記憶にあるのは数学Aでやった古典論理のみ・・・)
    • 小中の国語でやらなきゃいけないと思うんだけど、情操教育モドキばっかだった気がする。
  • p184「原典を読む場合に校訂したテキストが印刷になっていればまだ楽であるが、・・・手写本を読むというのはかなり専門的なむずかしい仕事である」
    • 日本の古典漢文だと(ある程度訓練すれば)結構楽にできるイメージだったけど、そうでもないのかな
    • これはアラビア語だからの問題なのだろうか、それとも手写本のクオリティ的な問題なのだろうか
  • p193 アラビア科学の西欧への伝来
    • 十字軍、シチリア、スペインの三パターンの伝来ルートが考えられているらしい
    • シチリアはマフィアぐらいのイメージしかなかったけど、確かに位置的には交易がありそうな場所

全体的に

  • 歴史とかはやっぱりどうも苦手。一章とかキツかった。
    • 人物名もだいぶ大変・・・
  • 昔のある時点について、「当時何が分からなかった」とか「どうして分からなかった」というのを想像するのは難しいと感じた
  • 著者の矢島祐利さんについて少し調べたら、どうもアラビアが専門というよりは科学史全般の専門家らしい。
    • 随所にイスラーム関連について「立ち入ることはできない」みたいな控えめな著述がみられた